★ 妊娠中の注意事項 ワンポイントレッスン |
1.つわりの時は、食べたいものを食べてください。体が、それを要求しているからです。この時期は好きな果物などで栄養(糖分)を補ってください。 2.妊娠中に「安定期」という言葉がありますが、この言葉に騙されてはいけません。長時間のデスクワークの妊婦さんは夕方になると足が浮腫んできます。そしてお腹が張って下腹部がチクチク痛んできます。この時、超音波で子宮胎盤を観察すると、子宮筋層が局所的に分厚くなっています。胎盤の表面(胎児側)には血管の怒張や出血像が見られます。下腹部(子宮)が痛んだり、硬くなるのは赤信号です。子宮胎盤を見ると妊婦さんの生活習慣が良いかどうかが見えてきます。我慢せずに自宅に戻り、風呂に入ってふくらはぎをマッサージして早めに休みましょう。安定期でも安全ではありません。浮腫や下腹部の痛みなどの症状が妊娠高血圧症・胎盤早期剥離の前兆なのです。それらの前兆を見落とさなければ大事に至りません。 3.巨大児の定義について、 教科書では4000g 以上の赤ちゃんを巨大児と定義しています。4000g は背が高い米国人にとっては妥当な線かもしれませんが、身長が低い日本人には超・巨大児です。日本人(平均身長158センチ)に適した巨大児は3500g前後が妥当な線と考えます。私が妊婦さんなら、2800g 〜 3000g の範囲で産みたいです。例えば、2800g と3500g の赤ちゃんでは、もちろん大きい赤ちゃんの方が難産になり易いです。分娩時間も長くなり、また産道の裂傷、出血量、お産の痛みは明らかに大きな赤ちゃんの方が大です。つまり、 2800g の赤ちゃんの方が母親のリスクだけでなく、赤ちゃんに与えるストレスも少ないです。 4.赤ちゃんを太らせる食べ物 食後のデザート(果物・ケーキ・アイス)、糖分の多い飲料水や食事(チーズたっぷりのパスタなど)、現代女性の好きな洋食です。私が和食を勧めるのはおかずを沢山たべられるからです。おかずを食べないオニギリだけは体に良くありません。 |