母乳促進運動の歴史
1) 1974年(S49)WHOが「乳児栄養と母乳哺育」を決議した。
2) 1975年(S50)WHOが下記の三つのスロ−ガンを揚げて母乳促進運動推進を始めた。
出生後1.5ヵ月までは、母乳のみで育てよう。
出生後3ヵ月までは、できるだけ母乳のみで頑張ろう。
出生後4ヵ月以後でも、安易にミルクに切り替えないで育てよう。
3) 1989年(H2)WHO/UNICEFは「母乳育児を成功させるための10ヵ条」を発表した。
WHO・ユニセフは、「母乳育児を成功させるための10ヵ条」を長期にわたって尊守し、実践する産科施設を「赤ちゃんにやさしい病院」として認定した。日本国内では「日本母乳の会」が赤ちゃんに優しい病院の審査委員会を委嘱され、認定審査を行なっている。
4) 1993年厚生省がWHO/UNICEFの母乳推進キャンペ−ンの後援を開始した。
5) その後、母乳推進運動が全国的に広がった。
WHO/UNICEF共同声明「母乳育児を成功させるための10カ条
1. 母乳育児の方針をすべての医療に関わっている人に、常に知らせること。
2. すべての医療従事者に母乳育児をするために必要な知識と技術を教えること。
3. すべての妊婦に母乳育児の良い点とその方法をしらせること。
4. 母親が分娩後、30分以内に母乳を飲ませられるように援助すること。
5. 母親に授乳の指導を十分にし、もし、赤ちゃんから離れることがあっても母乳の分泌を維持する方法を教えてあげること。
6. 医学的な必要がないのに母乳以外のもの、水分、糖水、人工乳を与えないこと。
7. 母児同室にすること。赤ちゃんと母親が一日中24時間、一緒にいられるようにすること。
8. 赤ちゃんが欲しがるときに、欲しがるままの授乳をすすめること。
9. 母乳を飲んでいる赤ちゃんにゴムの乳首やおしゃぶりを与えないこと。
10. 母乳育児のための支援のグループを作って援助し、退院する母親に、このようなグループを紹介すること。