リビング福岡 3月号掲載記事

質問
「はじめての妊娠です。安産で元気な赤ちゃんを産むためには、どのような食事がよいのでしょうか?」

解答
 妊娠した後は安産で健康な赤ちゃんの誕生が家族の願い。そのための第一歩は毎日の食事です。つわりの時期が終わると食欲も増し、つい食べ過ぎてしまいがち。妊娠中の体重の増え過ぎは禁物(理由はリビング新聞福岡平成13年4月21日号に掲載)です。標準身長/標準体重の人の妊娠末期の体重増は約8kgに、すでに肥満の人は4〜6kgがベストです。必要以上の体重増加は、難産だけでなく妊娠中毒症や糖尿病などを悪化させます。カロリー量は妊娠前期〜後期 を通して1900Kcal にしましょう。
 もちろん痩せ過ぎも困ります。妊娠中の赤ちゃんは胎盤を通して栄養を受けています。母親の食事が偏っていると赤ちゃんに 必要な栄養が不足します。妊娠中は偏食を避けバランスのよい食事を。
 脂質の取り過ぎや便秘の予防には和食がいちばん。和食と洋食では、和食のほうが脂質もカロリー量も少なくなり、逆に食物繊維は多くなります。また和食では、妊娠中に大切なカルシウムや鉄、食物繊維などを豊富に含む食品を無理なく料理に使え、バランスのよい栄養が取れます。妊娠中は 薄味にし塩分摂取を減らしましょう。
 妊娠中の便秘は子宮を収縮させ早産の原因にもなります。食物繊維を多く含むごぼうなどの根菜類やオクラ、豆類、海藻、きのこなどをたっぷり食べて予防しましょう。
 今回で連載が終了です。一年間ご拝読をありがとうございました。