リビング福岡 7月21日掲載記事

質問
初めての妊娠です。お産の痛みが怖いのですが何かよい方法はありますか?
第2回「お産の痛みって何ですか?」

解答
 陣痛開始から子宮口全開大までを分娩第T期、全開大から児娩出までを分娩第U期といいます。お産の痛みは、1) 子宮収縮の痛み(子宮筋の痛み)、2) 子宮口(子宮の出口)が開く痛み、3) 膣や会陰部が広がる痛み、と様々です。
 しばしば、2)・ 3) の痛みを腰痛として強く感じる人もいます。痛みの強さも変化します。第T期ではまだ我慢できる生理的な痛みですが、第U期では次第に増強し、特に初産婦さんでは我慢できない病的な痛みとなり過呼吸を招くことがあります。痛みの部位もお産の進行とともに下腹痛から腰痛へ会陰部痛へと変化します。
産痛は、陣痛の強弱によっても左右され、陣痛は、@赤ちゃんの体重A産道の広さB子宮口の硬さC軟産道・会陰部の硬さ、の影響を受けます。
経産婦さんは分娩所要時間が短く痛みも軽く感じられます。その理由として、経産婦さんでは子宮頚部が柔らかく子宮口が開きやすいこと、分娩第U期では、会陰部が柔らかいため抵抗が小さく同じ強さの子宮収縮と腹圧でも赤ちゃんが早く娩出することがあげられます。
また、経産婦さんは体験からお産に対する精神的不安が少なく自身をもってお産に臨むことができます。これもお産を楽にする大きな要因です。よって初産婦さんは、母親教室などでお産に対するイメージングをし、分娩について予習しておくことが重要です。次回は「無痛分娩とは?」です。