はじめに

 今、わが国では自然分娩が叫ばれている一方で、難産による陣痛促進剤の使用や帝王切開による分娩が増加しています。福岡市の久保田産婦人科医院・久保田史郎院長は、難産が増えた理由を食生活習慣の誤りによるのではないかと考え、1986年から1995年の10年間に久保田産婦人科で出産した妊婦さん5083人を対象に、
『栄養指導が妊婦の体重と新生児の出産体重に及ぼす影響に関する研究』と題して、日本産科婦人科学会(1996年)で発表されました。久保田先生は妊婦の肥満は難産の原因となり、その予防策として「朝食を必ず食べ、献立も栄養バランスの整えやすい和食で」などと、食生活の充実を提唱されています。

 お米ギャラリー天神ではたくさんの赤ちゃんが無事に生まれる事を祈り、新しくお母さんになられる方に正しい食生活と安産の情報を知って頂きたく久保田先生に講演していただきました。この小冊子は多くの方に正しい知識を持って出産に臨んで頂けることを願い、その講演内容をまとめたものです。