決め手は和食、朝・ごはん

 朝食抜きなどの食生活習慣の誤りは、肥満だけでなく頑固な便秘の原因にもなっています。便秘症の妊婦さんは、子宮収縮が起こり易いのが特徴です。そのメカニズムは未だ解っていませんが、その子宮収縮が早産や胎盤早期剥離の原因のひとつになっているものと考えられます。今まで、胎盤早期剥離は妊娠中毒症に合併する疾患として知られていましたが、当院の21症例中には中毒症の人は0人で、その殆どが便秘症の妊婦さんでした。未熟児を防ぐには便秘の原因を取り除くことが大事です。便秘を防ぐためには、食事の不摂生だけでなく、睡眠不足、運動不足、ストレス、タバコなどにも注意を払わなければなりません。

■便秘を防ぐ食事法

 朝食はできれば和食にして、快便のために食物繊維の多いゴボウ・ニンジンなどの根菜類、ワカメ・ヒジキなどの海草類、シメジ・シイタケなどのキノコ類を多く食べましょう。トマト・オクラ・山芋・納豆など、ねばりのある食品も便秘に効果的です。便秘と肥満を防ぐためには、朝食をいかに充実させるかにかかっています。早寝早起きに心掛け、朝食をとり、夜7時以後の食事・デザートはできるだけ控えましょう。正しい食生活習慣と理想的な体重増加こそが、安産へのパスポートと言えるでしょう。この小冊子もその一助となり皆様の安産にお役にたてれば幸いです。

お米ギャラリー天神
健康カルチャー Vol.28より引用