当院の新生児管理の特徴
 当院では開業(1983年)以来、約12.000人の全ての赤ちゃんを対象に、出生直後の低体温症と低血糖症を防ぐための保育管理を行なって参りました。生後2時間の保温(保育器内収容:34〜30℃)と生後一時間目からの超早期混合栄養法が当院の特徴です。科学的根拠に基いたこの新しい保育管理法によって、新生児早期における発達障害の危険因子である低酸素血症(肺高血圧症)、低血糖症、重症黄疸、頭蓋内出血の発症をほぼ完全に予防することが出来ました。

 日本では、厚労省の勧めにより生後30分以内のカンガルーケアと完全母乳が当たり前になりましたが、出生直後の赤ちゃんにカンガルーケアではなく、なぜ体温管理(保温)が必要なのか、低血糖症が今なぜ問題なのか、早期新生児の低血糖症・重症黄疸を防ぐには何に注意し管理すればいいのか、等・・・当院の保育管理法、特に出生直後の体温管理(保育器内収容)と超早期混合栄養法の目的について解説いたします。