リビング福岡 9月22日掲載記事 |
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質問 |
初めての妊娠です。お産の痛みが怖いのですが何かよい方法はありますか? |
第4回「本当の自然・正常分娩とは、何でしょうか?」 |
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解答 |
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自然分娩が流行しています。人々が自然食品に安心感をいだくように、多くの妊婦さんも自然分娩に「自然=安全」を求めているようです。 |
妊婦さんは、安全で快適なお産、元気な赤ちゃんの誕生を望んでいます。我国は世界で一番安全なお産が出来る国と言われますが、それは周産期医学(超音波検査や分娩中の胎児モニター)の発達がもたらしたものです。 |
妊婦さんは本当に、自身や赤ちゃんの安全性を軽視してまでも自然分娩を望んでいるのんでしょうか。医療の手を離れた分娩がどれだけどれだけ母体や赤ちゃんの安全性を保障するかは、お産の歴史が証明しています。 |
世界一安全なわが国でさえ生まれた赤ちゃんの約50人に1人が発達障害児と診断されているのです。超音波検査や胎児モニターは、陣痛が始まる前から異常を見つけます。分娩直前の赤ちゃんの頭が骨盤の中に入っている時期は、へその緒のからまりや圧迫などで、赤ちゃんが最も低酸素血症になりやすい時です。そうなれば直ちに会陰切開などの適切な処置が必要です。 |
陣通時の我慢できない過度の痛みは麻酔で積極的にその痛みを取り除き、産婦さんと赤ちゃんの為に、安全で満足度の高いお産を選択すべきなのです。本当の自然・正常分娩とは、産婦さんと赤ちゃんがより正常になるように適切な医療を加味したお産なのではないでしょうか。「自然と科学の調和」が現代の自然・正常分娩に求められています。 |
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