[ 乳幼児突然死症候群(SIDS)について ] | |||||||||||
乳幼児突然死症候群(SIDS : Sudden Infant Death Syndrome)は、今まで健康であった乳幼児に何の予兆も既往歴もないまま、突然死をもたらす疾患として古くからその存在が知られていました。 | |||||||||||
定義 |
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「それまで健康状態及び既往歴からその死亡が予測できず、しかも死亡状況および剖検によってもその原因が不詳である乳幼児に突然死をもたらす症候群」とされています。 | |||||||||||
(平成6年度厚生省心身障害者研究班による) | |||||||||||
発生頻度 |
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育児環境が大きな影響を及ぼしていることが知られるようになり、諸外国では「うつ伏せ寝」をやめるキャンペーンによって、SIDSの頻度が大幅に減少しています。我国でも出生2000人に1人、年間600〜700人の乳児が死亡していましたが、平成7年579人と少しですが減少傾向にあります。 | |||||||||||
病因 |
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睡眠時に起こる無呼吸から回復する防御機構である覚醒反応が何らかの理由(未熟児・感染・気道の狭窄など)で遅延すると、ますます低酸素状態となり、呼吸が抑制され、悪循環に陥り死亡すると考えられています。つまり、本症は事故ではなく脳における呼吸循環調節機能不全が原因であろうと考えられていますが、単一の原因で起こるかどうかの点も含め、未だに不明とされています。 | |||||||||||
危険因子 |
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本疾患は国や地域によって発生率が異なることが知られており、その違いに育児環境の差異が関係しているのではないかとの説があります。その中でも、国内外の研究において危険因子の可能性が疑われているものとしては、(1)うつ伏せ寝、(2)人工栄養哺育、(3)保護者などの習慣的喫煙、(4)児の暖めすぎ、等が挙げられています。しかし、我国では、「児の暖めすぎ」を第4の危険因子と認めるに至らなかったとしてこの「暖めすぎ」を省き、下記の3項目をSIDS発症の危険性を低くするための留意点として発表されています。 | |||||||||||
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[ SIDSの問題点 ] | |||||||||||
SIDSが他の病気と異なり問題点が多い理由は、本症の原因が不明であることはもちろんのこと、科学的根拠もなく人工栄養ミルクが本症の“危険因子”のひとつに挙げられていることです。そのため、多くのお母さん方が人工栄養哺育に対して不安を募らせているのです。育児不安を取り除き母乳分泌不足に悩むお母さん方が安心して人工栄養ミルクを使える(特に出生直後から数日間)ためにも、SIDSに対して科学的に裏付けされた誰にでも納得できる真の原因が究明されなければなりません。 | |||||||||||
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