葉酸は1日どれくらい必要?摂取量の目安と「摂りすぎ」の上限を解説

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「葉酸って、結局1日にどれくらい摂ればいいの?」 「サプリと食事、合わせて摂りすぎになったりしない?」

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葉酸は「妊娠前から大切」と言われる一方で、具体的な“量”になると分かりにくい栄養素です。時期によって必要量が変わり、しかも「摂りすぎ」の上限もあるからです。

この記事では、葉酸の1日の必要量を時期別に整理したうえで、見落とされがちな「上限(耐容上限量)」と、摂りすぎたときに何が問題なのかまで、まとめて解説します。数値はすべて、厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」に基づいています(※1)。

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目次

まず基本:通常時の推奨量は1日240μg

葉酸は、ビタミンB群の一種で、細胞の分裂や赤血球づくりに欠かせない栄養素です。

厚生労働省の食事摂取基準では、成人女性(18歳以上)の葉酸の推奨量は1日240μgとされています(※1)。これは妊娠していない通常時の目安で、バランスのよい食事で満たすことが基本です。

妊娠・授乳といったライフステージでは、この240μgを土台に、必要量が変わっていきます。

妊活中・妊娠初期は「食事240μg+サプリ400μg」

ここが、葉酸の量でもっとも大切なポイントです。

厚生労働省は、妊娠を計画している女性、妊娠の可能性がある女性、妊娠初期の妊婦に対して、胎児の神経管閉鎖障害のリスク低減のために、通常の食事に加えて、サプリメントなど(通常の食品以外)からモノグルタミン酸型の葉酸を1日400μg摂ることが望まれるとしています(※1)。

つまり、この時期の考え方は「食事から240μg+サプリ等から400μg」。400μgは食事の代わりではなく、食事に“上乗せ”する量です。

なぜサプリ等から、なのか。理由は葉酸の「利用効率」にあります。食品に含まれる葉酸(食事性葉酸)は、サプリに使われるモノグルタミン酸型の葉酸に比べて生物学的な利用効率が低く、食事摂取基準では、食事性葉酸の利用効率はモノグルタミン酸型の約50%と見積もられています(※2)。同じ「葉酸〇μg」でも、サプリ由来のほうが効率よく使われる、というわけです。

なぜ妊娠前からこの量が必要なのか、その医学的な背景はこちらで解説しています。 → なぜ妊娠前から葉酸が必要なのか|赤ちゃんの神経の土台と神経管閉鎖障害

妊娠中期・後期、授乳期で変わる必要量

葉酸の必要量は、妊娠の経過とともに変わります。

  • 妊娠中期・後期:食事性葉酸で1日480μg(通常の240μgに付加量240μgを加えた量)が目安です。血液量が増え、葉酸の分解・排泄も進むため、通常の2倍が設定されています。
  • 授乳期:食事性葉酸で1日340μg(通常の240μgに付加量100μgを加えた量)が目安です。母乳づくりと、出産で消耗した母体の回復を支えます。

なお、神経管閉鎖障害のリスク低減を目的とした「サプリ等から400μg」が特に重要なのは、妊活中〜妊娠初期です。中期以降は、葉酸を400μgも上乗せする必要はなく、鉄分やカルシウムも意識した妊娠期向けの配合に切り替えていくのが合理的です。

いつから始めて、いつまで続けるか。時期ごとの考え方はこちらで詳しく解説しています。 → 葉酸サプリはいつからいつまで飲む?厚生労働省推奨の期間と時期別の摂取量

葉酸の「上限」:サプリ等から900〜1,000μgまで

必要量と同じくらい大切なのが、摂りすぎの上限です。葉酸には「耐容上限量」が定められています。

食事摂取基準(2025年版)では、サプリメントなど(通常の食品以外)から摂る葉酸の耐容上限量を、女性で次のように示しています(※1)。

  • 18〜29歳:900μg/日
  • 30〜64歳:1,000μg/日
  • 65歳以上:900μg/日

ここで知っておきたいのが、この上限は「サプリメントや強化食品からの葉酸」にだけ当てはまるということです。通常の食品(野菜や果物など)に含まれる葉酸については、過剰摂取による健康障害は報告されておらず、上限は設定されていません(※2)。野菜をたくさん食べて葉酸が摂りすぎになる心配は、基本的にないということです。

推奨される「サプリ等から400μg」は、この上限(900〜1,000μg)に対して十分に余裕があります。一般的な葉酸サプリを目安量どおりに1種類飲む分には、上限を心配する必要はありません。 注意が必要になるのは、複数のサプリを重ねて飲むようなケースです。

なお、妊婦・授乳婦に特化した上限値は、根拠となるデータが乏しく明確には定めにくいとされています。基本的には同年代の上限値を目安に、慎重に考えるのが望ましいとされています(※1)。

摂りすぎると何が問題なのか

「葉酸は体にいいなら、多めに摂ったほうがいいのでは?」と思われるかもしれませんが、そうではありません。上限が設けられているのには理由があります。

代表的なのが、ビタミンB12欠乏症の発見を遅らせるおそれです。葉酸を過剰に摂ると、ビタミンB12が不足していても貧血の症状が隠れてしまい、B12欠乏の診断が難しくなることが知られています(※2)。

葉酸は「多く摂るほど良い」ものではなく、必要な量を、上限の範囲内で続けることが大切です。

複数のサプリを飲むときは「合計量」に注意

上限を超えてしまう典型的なパターンが、サプリの重複です。

葉酸サプリのほかに、マルチビタミンや妊婦向けサプリ、鉄分サプリなどを併用していると、それぞれに葉酸が含まれていて、知らないうちに合計量が増えていることがあります。

対策はシンプルです。

  • 葉酸サプリは1種類に絞る
  • ほかのサプリと併用するときは、各商品の葉酸量を確認し、合計で考える
  • マルチビタミンを飲んでいる場合は、葉酸が二重に入っていないかチェックする

量の早見表とまとめ

最後に、時期別の目安量を一覧で整理します。

時期・区分葉酸の摂取目安
通常時(成人女性)食事から240μg/日
妊活中・妊娠初期食事240μg+サプリ等から400μg/日
妊娠中期・後期食事性葉酸480μg/日(240+付加240)
授乳期食事性葉酸340μg/日(240+付加100)
上限(サプリ等から)18〜29歳900μg/30〜64歳1,000μg/65歳以上900μg

ポイントを整理します。

  • 通常時の女性の推奨量は1日240μg、基本は食事から
  • 妊活中・妊娠初期は、これに加えてサプリ等から400μgが望まれる
  • 妊娠中期・後期は480μg、授乳期は340μg(いずれも食事性葉酸)
  • サプリ等からの葉酸の上限は年齢により900〜1,000μg。食品からの葉酸に上限はない
  • 摂りすぎはビタミンB12欠乏の発見を遅らせるおそれがあるため、サプリは1種類に絞り、重複に注意

葉酸は、足りなくても摂りすぎても望ましくない栄養素です。「必要な量を、上限の範囲で、毎日コンスタントに」——この感覚を持っておくと、サプリ選びでも迷いにくくなります。

必要量と上限を踏まえて、実際にどのサプリを選ぶか。商品ごとの違いはこちらへ。 → 妊活中におすすめの葉酸サプリ比較5選【2026年】失敗しない選び方と人気商品を徹底解説


参考文献・出典

  • ※1 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書(葉酸の推奨量・付加量・耐容上限量、妊娠を計画している女性等への400μgの記載)
  • ※2 国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所「健康食品」の安全性・有効性情報(葉酸の生物学的利用能・過剰摂取に関する記載)/厚生労働省「日本人の食事摂取基準」
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