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「安産と予防医学」
これが21世紀のお産のテーマです。 |
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もの言わぬ赤ちゃんはお母さんに
何を訴えているのでしょうか? |
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赤ちゃんをやさしくみつめる
著者の目が解き明かした赤ちゃんの訴え。 |
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そこから妊娠と育児における
予防医学が生まれたのです。 |
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はじめに |
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[目次 一覧] |
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第一章 お産の歴史 |
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第二章 安産のための設計図 |
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第三章 無痛分娩(産科麻酔)について |
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第四章 赤ちゃんは訴えている |
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第五章 乳幼児突然死症候群(SIDS) |
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第六章 皆様からのメッセージ |
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2001年1月19日 朝日新聞 |
「安産と予防医学をテーマに[THE OSAN]を出版」 |
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この本はお産のとその周辺の出来事 - 妊婦管理・分娩・哺育及び乳幼児突然死症候群について、当院の臨床データに基づいて書いたものです。 |
私はそれらのお産を産科医としてだけでなく麻酔医としての目からもとらえ、できるだけ科学的に解明することにしました。 難産ではなく安産でお産をするにはどうすればよいのか。元気な赤ちゃんを育てるには何をすればよいのか。そして、そこから得たものを要約すると、「妊婦さんや赤ちゃんが病気(異常)とわかってから治療する今までの医療よりは、はじめから異常にならないようにする医療の方が妊婦さんや赤ちゃんにとってより望ましいことである」、という結論でした。しかし、未熟児の場合とは異なり正常成熟児に対する我が国の保育管理には、「正常をより正常にする」という予防医学の概念は未だ見当たりません 。なぜならば、新生児早期の赤ちゃんによく見られる著しい体重減少や初期嘔吐・黄疸などの胎内から胎外への適応現象は、一般に病気ではなく生理的なものであると考えられているからです。なぜ体重が減るのか、なぜ吐くのか、なぜ黄疸が出るのか、その原因が曖昧であったことも新生児医療に予防医学が普及しない理由のひとつであったと考えられます。新生児黄疸に代表されるこれらの適応現象が本当に赤ちゃんにとって害のない生理的な現象であるのか、予防した方がいい病気なのかについては、科学的に検証されなければなりません。 |
恒温動物であり哺乳動物である赤ちゃんは、“寒い”・“暑い”そして“空腹”を我々大人にどの様な方法で訴えているのでしょうか。赤ちゃんは全身を黄色にし我々大人に危険信号を送っていたのです。予防医学の普及を願っているのは大人よりも赤ちゃん自身なのかも知れません。この本は、当院で出生した約8000人の赤ちゃんが私に伝えてくれた貴重なメッセージなのです。 |
「あとがき より引用」 |
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